LACS活用ガイドブック
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2長崎大学全学教育イノベーションセンター長長崎大学理事・副学長(教学担当)松坂誠應平成20(2008)年、中央教育審議会(中教審)は国際化する社会の中での大学教育のあり方と学士課程教育の改革について答申しました。すなわち、国際化する現代社会において「自立した21世紀型市民」を養成することが重要であるとして、学士課程教育における「社会人基礎力」と批判的思考など「21世紀型スキル」というゼネリックスキルの育成を求めました。同時に、入学する学生の変容も指摘し,主体的に学ぼうとする姿勢や態度を持たせることも重要な課題と指摘しています。これらの能力を効果的・効率的に育成する方法の一つとして、ICT等を活用した双方向授業を展開し、学修の動機づけを図りつつ、学生の主体的・能動的な学びを引き出す教授法(アクティブ・ラーニング)が提案されました。長崎大学では、この答申に沿って、従来の「広いが浅い」教養教育から「学士力という付加価値を実感させる」教育への大胆な変革を意図し、平成24(2012)年10月からアクティブ・ラーニングを全面的に取り入れたモジュール方式の教養教育(全学モジュール科目)によってゼネリックスキルの育成を図ってきました。さらに、これらの教育効果を高めるために、平成25(2013)年4月からICTを活用した主体的学習促進支援システム(LACS)を導入しました。学生が行ったアンケート調査{「平成27年度長崎大学の教育改善に向けたアンケート集計結果」(学生による教育改善のための協議会)}によると、LACSが学習に「非常に役立っている」「だいたい役立っている」と回答した学生は約70%と非常に高くなっています。一方、教員側からは「もっと授業に活用したい」という意見や「使い方が分かりにくい」という意見もありました。そこで、「LACSで何ができるか?」というコンセプトで、基本から応用までのガイドブックを作成しました。LACSは教養教育だけでなく専門科目にも活用されています。先生方のご意見等をもとに、バージョンアップしていく所存です。忌憚のないご意見を賜りますれば幸甚に存じます。LACS活用ガイドブックの発刊にあたって長崎大学LACS活用ガイドブック 2016年3月

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