ティーチングティップス
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10③ 板書の工夫■板書は授業のアクセントに使えます。重要なところの詳細な解説は、配付資料に含まずに「ここから重要ですよ」と言って板書すると学生に意識して聴かせることができます。スライド資料を提示しながらの講義は単調になりがちです。授業のリズムにアクセントを加えるためにも、板書をしてみるのもよいかもしれません。特に、何かのプロセスや概念図など、時系列の過程や関係性を含む事柄を説明する場合には、板書を描きながら話をすれば動きを示すことができます。また、先生の板書のスピードと学生のノートをとるスピードが一致するので学生の理解は深まります。スライドのアニメーション機能や図形機能を使って説明することもできますが、説明が速くなってしまい学生を「置き去り」にしてしまわないよう、配慮が欠かせません。リズムを変えて学生の集中を引き出したい、そんなときに板書をすることは有効です。効果的な板書をするためにも、「どのタイミングにどのような説明をしながら何を板書するのか」については、あらかじめ計画(紙に書いてみるなど)しておくと、完成形がわかるので失敗しません。■スライド内で使う色が多すぎると、注目させたいところがわからなくなってしまいます。使う色は3色程度に限定して、背景色、アクセント色、メイン色に使い分けると意図が伝わりやすくなります。■フォント(明朝体やゴシック体など文字の種類)によって、伝わる印象が大きく変わります。どのような雰囲気で伝えたいかによって意図的に選んでみてください。たとえば本書では、堅くなり過ぎないように「クレー」というフォントを主に使っています。■文字が書かれる部分と余白・空白のバランスを意識して、1枚のスライドの中に文字が多すぎないように調整してみましょう。

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