ティーチングティップス
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13   長大教員のためのティーチングティップス学びが促進するコミュニティをつくるキーワード| 関わる力 アイスブレイク 安心05① 学生同士の関係づくりを促す介入〈アイスブレイクのためのゲーム〉■共通点探し ―全員に共通する事柄を1つ探し出す―(1)グループで集まって座り、共通点を探すために互いに質問しながら雑談をしていきます。(2)共通点として簡単に挙げられそうなものには「全員理系である」「友達に佐藤君がいる」などがありますが、時間の許すかぎり、より複雑な共通点を探ることを促します。(3)5分程度で終了とします。■足し算自己紹介(1)グループでお互いの顔が見えるように輪になって座ります。時計回りで順番に自己紹介をしていきますが、自分の前までに自己紹介した人の名前と特徴を必ず言葉にして足していき、最後に自分の紹介を加えます。(2)例: 「ネコが大好きな佐藤さんの隣の、ネコアレルギーの鈴木さんの隣の、最近ラーメン食べ歩きが趣味の近藤さんの隣の、サッカー部期待の星の本田さんの隣の、釣り好きの北村です。」(3)名前以外の事項については、当たり障りのないことで構いませんが、このルールで話していくと、面白い掛け合いができることがあります。(4)忘れてしまった場合は、忘れられた本人以外の誰かが助けます。■カウントアップ(1)1〜10までの数(人数や難易度調整によって増減する)をグループで数え上げていきます。教員が見落としがちなことですが、学生と教員が授業で初めて知り合うことと同様に、学生同士も授業で初めて知り合う場合が多くあります。もちろん、友達関係ができている学生もいますが、その数と同じくらいあるいはそれ以上の学生同士が、「他人」である場合がほとんどです。そのことを踏まえると、授業でペアワークやグループワークをさせようとするときは「知らない者同士で活動させている」ということに配慮する必要があると言えます。参加者同士が関わり合わないと進まないワークショップや体験学習のような実践においては、参加者の関係構築のためにアイスブレイクという活動がされています。大学の授業においても、必要に応じてアイスブレイクの活動を取り入れられると、学生同士が知り合うきっかけになり関係の構築が促進して、教育活動に有益です。

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