ティーチングティップス
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16④ 教室環境の管理■話が弾んでいないグループがあったら、座り方を変えるように提案してみることも解決策かもしれません。グループワークが活発になるかどうかは、教室環境のちょっとした違いによっても変わります。机と椅子が固定されていて階段状になっている教室では、話し合いの時にメンバーが互いに向き合って座ることができません。あるいは、人数の割に狭い教室に割り当てられてしまうと、グループで話し合おうとしても周囲の声が邪魔になり集中できないこともあります。はたまた、円状に向かい合って座ることができていても、向かいの人との距離が遠すぎると声が届かず話も弾まなくなってしまいます。全員がお互いの顔を見える角度で、少々近いと感じるくらいの距離に座る方法がおすすめです。⑤ グループとしての評価と個人の評価■グループ総体としての評価には、成果発表や議論に用いたワークシートなどの記録を用いることもできます。LACSの掲示板をグループごとに用意して、掲示板上で議論を進めさせると、経過記録が得られ、グループ間の情報共有にも用いることができます。■個人の貢献についての評価には、「今日の活動の最大(次点を加えてもよい)の貢献者は誰か」を投票させる、相互評価を活用することも一案です。グループワークをするからには、グループで結果を出すこととともに、グループワークから何かを学び取ってほしいと教員が考えているはずです。とすれば、グループワークでは、グループ総体に対する評価と個人に対する評価の両方を考慮できることが理想的です。個人の得点とグループの得点を合算して評価するという方法が考えられます。個人の評価をする際には、観察しきれないところもあるはずなので、学生同士の相互評価を取り入れるという工夫もできます。相互評価をさせる際には同一の評価指標としてルーブリックを示しておくと統制が図れます。■グループワークでの役割分担においては、どのような役割が考えられるかを具体的に示してあげてください。ではなく、活動の目的に応じて役割が様々あるはずです。そのような役割は社会の中では先輩から自然と教わることが多いものです。もしもわかっていない学生がいたら、先生から具体的に教えてあげてください。

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