ティーチングティップス
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21   長大教員のためのティーチングティップス課題の示し方キーワード| レポート テスト 課題 出題09① レポート課題の作り方〈レポートのテーマ選定で注意すべき点〉[10]1. 日頃からの興味、関心が継続する対象であること。2. 調査、検討意識が強く湧くこと。3. 学問的価値、オリジナリティーを感じること。4. 調査方法(資料類、ツール類)があり、利用できること。5. 実力、時間、費用から見て難しすぎない、対象が大きすぎないこと。6. 漠然とした、注目する視点が定まらない対象でないこと。7. 小さすぎないこと(資料・データが見つからない)。8. 有効な協力が得られること。■初年次の学生でも迷わず課題の内容が理解できるよう、たとえば、「源氏物語に出てくる女性のうち1人を選び、周囲の人物との関係が分かるように系図を作成した上で、人物像を説明しなさい。その上で、その女性の物語内での存在意義について、自分の意見を書きなさい。[9, p.27]」などと具体的な指示を教員から与えてください。授業外(事前・事後)学修によく利用されるものに「レポート課題」があげられます。「レポート課題」は学生の理解度の確認、成績評価に有用です。レポート課題は、それぞれの学年、科目などで目的や出題の方法が異なります。たとえば、初年次セミナーなどで課されるものでは、大学の「レポート」が、高校までの「作文」「感想文」などではないことを周知させる目的ともなっています。よって、そのテーマについて、あまりに漠然としたテーマを課すのではなく、学生がしっかりイメージできるよう具体的なテーマを設定した方がよいでしょう。ある程度絞り込まれたものにしておくと、教員にとっても評価することが楽になります。学生が与えられたテーマに対して、どのような手順で書き上げるのか、発達の過程を把握すれば、モジュール科目、専門科目と徐々に難易度のアップも可能となり、学生の成長を促すことができます。どのようなテーマを出題すればよいのか、以下のようなものも参考になります。② 良い例を示す教員が理想とするレポートがどのようなものであるかについて、学生にとってはよくわからないことがあります。その理解の差を埋めるためには、特に、初年次の段階では、教員が理想とするレポート完成例を紹介するのもよいでしょう。その際、対照的に悪い例を紹介することも学生にとってはプラスとなります。また、レポート提出初期段階では、ワークシートへ記

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