ティーチングティップス
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22■「良い例」「悪い例」を示せば、レポートとは何かをより具体的に学生に伝えられます。■フィードバックが難しい場合、「良い例」「悪い例」を示すことで補うこともできます。述する感覚で、予め、レポート提出のためのテンプレートを配付し、記述させることもお薦めです。また、提出されたレポートは、すぐに添削しフィードバックするのが理想です。しかしながら、「受講生が多い」、「時間がない」などの科目や教員個人の仕事事情でなかなかフィードバックができないことがあります。その場合、模範となるようなレポートを(学生の確認をとった上で名前を伏せて)学生全体に提示することも考えられます。学生自身、一生懸命執筆したレポートが、見られているのか見られていないのかわからない状態では、次の課題に取り組むことにも気持ちがのらないかもしれません。時間的な関係で不可能な場合でも何らかの工夫をし、学生のレポート提出に対する意欲を削がないようにすることも大事です。③ 良いテストの作り方■「小テスト」では、出題形式を多肢選択問題・正誤問題とすることで、学生同士で採点させることや、LACSによって自動採点させることができます。■昨年度の出題したテストを参考にするなどして、テストの難易度と所要時間を確認しておきましょう。何のためにテストを実施するのかという観点で考えると、良いテストとは、「授業の到達目標を図るためのもの」「授業後の学修意欲をそそるもの」ということになります。前述の「レポート課題」の他に、学生の理解度の確認、成績の評価を行う方法として「テスト」の実施があげられます。テストの主たる目的は、学修成果の確認(成績評価)のためにありますが、各回の授業ごとに行う「小テスト」、まとまった単元毎ごとに行う「中間テスト」、最終的な確認のための「期末テスト」といろいろと考えられます。その形式は多肢選択問題、正誤問題、記述問題などさまざまありますが、目的によって使い分けて、これらを組み合わせたテスト問題にすることも可能です。たとえば、「小テスト」は、学生が授業の復習をし、その時間に学んだことを整理する機会を設ける意味で実施します。授業内で行う場合、多くの時間を要しない程度の問題量とすることが一般的です。フィードバックのことも考え、学生相互で点数をつけ、回収することもあります。自己採点より他者による採点があることを予め知らせておくと、より小テストに身が入りますし、教員側もチェックが楽になります。また、採点の観点でいえば、LACSのテスト機能を利用することも考えられます。授業終了後、たとえば1日おいて受験できるように設定しておくと、別の日に、再度振り返りをする意味でも学修効果が期待されます。「中間テスト」「期末テスト」は、試験範囲が異なるだけで大きな違いはありません。ただし、成績評価に対して、どのような重みをつける(何%加味するか)を学生に伝えておく必要があります。それにも関連しますが、問題の分量が適切かどうか検証しておきましょう。中身についても、難易度が適切なのかどうか(あまりにも簡単すぎないかどうか)確認しておきましょう。

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