teachingtips2019
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13④ 小テストやコミュニケーションカードへのコメント■一言でもコメントを返すことで、学生の意欲を高めることができます。■授業の振り返り、理解度の確認、質問と回答、などの機能を備えた教材として「コミュニケーションカード」(pp.53-54)が利用できます。厚手の用紙の両面に印刷して配付してください。コミュニケーションカードは、学生自身が積み重ねて学んでいることを意識できる道具にもなります。授業の最後に実施する小テスト、振り返りシート、コミュニケーションカードといったものに教員がコメントを記入して返却することも関係の構築に有効です。ちょっとした一言でも、教員の言葉が書かれていれば学生には励みになるものです。そして、ちゃんと読まれていることを実感できれば、次に書くときにも気合が入るものです。コメントは長く書く必要はありません。良い所を指摘したり、発展的なアドバイスをしたり、共感を示したりする言葉を返してあげてください。また、コメントを返したり、小テストの答え合わせをしたりするのは、なるべく早い方が好ましいです。迅速にフィードバックを返すことは、関係の構築だけでなく、知識の定着などにも効果があります。■発問することは、学生との双方向の関係を作ることになります。思考するきっかけとなる問いを考えて、30分ごとに投げかけてみましょう。■回答を求める問いをする場合は、学生が言葉にしやすくするために、具体的な問いかけをしましょう。抽象的な問いかけをすると、学生は、考えが浮かんでいたとしても言葉にできない場合があります。1回目の授業から発言を求める質問をしてしまうと、学生を遠ざけてしまう恐れがあります。まずは、発言する必要が無く、考えることを促す発問からコミュニケーションを図り、徐々に学生に主導権を移していくことで、学生から積極的に発言するように変わっていくかもしれません。

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