teachingtips2019
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25■レポートを10週目に提出させ、簡単なコメントをつけたり、ルーブリックの該当部分にマークするなどして、簡単なフィードバックをすることも考えられます。■LACSを用いれば、最終試験後でもフィードバックをすることができます。うだったのか、どこを修正しないといけなかったのかは、なかなか分かりません。大学に入った後の文章の指導は卒論までなされないことも多くあります。先生方が手間をかけてつけたレポートの評価は、何らかの形で学生に返すことがよいと思われます。③ 学生とともに作るルーブリック■ルーブリックに込められた目標を教員と学生とが共に理解して共有するために、丁寧に説明しておきましょう。■学生と教員が一緒にルーブリックを作ることで、学生自身が目標を考えそれに向かう、主体的な学びを促す機会となります。このように、学生のパフォーマンスを評価した結果をきちんとフィードバックすることが、学生の学びにとって重要になります。そのフィードバックによって、学生が自分自身に何が足りないかを省みることができれば、取り組み方を軌道修正して次の学びにつなげることができるでしょう。フィードバックにおいてルーブリックを活用することは有効です。自分のパフォーマンスが各観点でどのレベルにあるのか、次のレベルに行くためには何が必要かといったことを学生自身が確認することができるからです。しかしながらそのためにも、評価の基準や、次に目指すべき目標、といったルーブリックに込められた意図は学生と教員とで共有している必要があります。もし、学生がルーブリックの中身について十分に理解していないなら、自分の学びのできぐあいを適切に評価できないため、軌道修正につながらないからです。では、どのようにすればそれらを共有することができるでしょうか。その共有の具体的な方法として、まずは、教員が作ったルーブリックについて、観点の設定や評価基準などについて学生にしっかりと説明するということが考えられます。また、ルーブリックそれ自体を学生とともに作るという方法も考えられます。学生とともに作ることで、ルーブリックの観点や評価基準について学生がしっかりと理解できるようになるでしょう。ルーブリックを作るという作業は、自らの目標を自ら決めることになり、主体的な学びを促すことにもつながります。

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